ChatGPTでの記事作成は、1本の万能プロンプトを探す必要がありません。むしろ、工程ごとに指示を分けるのが近道です。
構成・本文・校正と役割を分け、素材と出力形式をセットで渡してください。そうすれば、一般論の羅列や文字数のズレも抑えられます。
ところが、1回の指示で記事を丸ごと書かせようとしてはいけません。しかも、内容が薄くなったり途中で切れたりしがちです。
そのままコピペして使える記事作成のプロンプトを、工程別に紹介しています。ぜひ参考にしてください。
ChatGPTの記事作成は5工程に分けて指示する

記事作成のプロンプトは1本では足りません。ペルソナ設定・構成案・本文・タイトル・校正の5工程に分けて打つのが基本になります。
| 工程 | プロンプトの目的 | 受け取る出力物 |
|---|---|---|
| ①ペルソナ設定 | 読者のニーズを洗い出す | 顕在・潜在ニーズの箇条書き |
| ②構成案作成 | 見出しの骨格を決める | H2・H3の一覧 |
| ③本文作成 | 見出し単位で書かせる | 各見出しの本文 |
| ④タイトル・導入文 | 記事の入口を作る | タイトル案とリード文 |
| ⑤校正 | 表記と事実を整える | 修正後の原稿 |
1回の指示で記事全体を書かせないのは、GPT-4oの最大出力が16,384トークンと公式に示されており、1回の応答で出せる量に上限があるためです。
また、OpenAI公式も分割の戦略を推奨しています。複雑なタスクは、シンプルなサブタスクへ分けましょう。工程ごとに区切って指示してください。
ChatGPTに渡す素材と条件をそろえる

プロンプトを打つ前にそろえるものは、素材・読者・制約・出力形式の4つです。
ChatGPTは、渡されていない事実を持ちません。そのため素材がなければ、一般論しか返らないでしょう。
OpenAI公式も参照テキストを提供することを挙げています。4つを、順にそろえましょう。
記事のゴールと読者を1文で決める
記事のゴールと読者は、プロンプトの1行目に1文で書いてください。
ゴールが曖昧なままだと、誰にでも当てはまる無難な文章が返ってくるでしょう。
一方、読者の職業・経験・つまずいている点まで書き込むと、例示の粒度が変わってきます。1文に詰め込みましょう。
そこで、次の1文を冒頭に置いて使ってみてください。
「この記事のゴールは、Webライター初心者が記事作成のプロンプトを今日から使えるようになることです。読者は副業でライティングを始めた会社員です」
ゴールと読者が定まると、後の工程で出す指示も短く済むでしょう。
参考にする情報をプロンプトに貼り付ける
参考にする資料は、リンクではなく本文をそのまま貼り付けます。
ChatGPTはリンク先を必ず読むとは限らず、手元にない事実は補えません。
そのため、公式資料の該当箇所・取材メモ・自分で調べた数値を用意します。そして、区切り線ではさんで置いてください。
貼り付ける形の例です。
「次の資料だけを根拠に書いてください。資料にない数値や固有名詞は使いません。—(ここに資料を貼り付け)—」
なお、資料にない内容は書かないという一文を添えると、事実の混入を抑えられます。
文字数とトーンを数値と例で指定する
文字数とトーンは、数値と例文の両方で指定しましょう。
「短く」「読みやすく」は、書き手ごとに基準が違います。したがって、形容詞だけでは伝わりません。
たとえば、次のように条件を並べましょう。
「1見出しあたり250字前後、ですます調、専門用語は初出で1文の説明を添える」
ただし、文字数の指示は必ず守られるとは限らないのが実情です。いずれにせよ、生成後に自分で数えて調整してください。
過不足があれば「あと100字足して」と追加で指示しましょう。実は、そのほうが書き直しより早く整います。
出力形式を先に指定する
受け取りたい形は、プロンプトの最後に1行で指定してください。
形を決めずに投げると、前置きの説明と本文が混ざった文章が返ってきます。
表・箇条書き・見出しだけ、といった受け取る形を先に書き添える指定が有効です。
構成案を作らせるときは、次のように書き添えましょう。
「H2とH3の階層で、見出しテキストのみを箇条書きで出力してください。本文は書かないでください」
形式まで決めておけば、コピペしたあとの手直しが減るでしょう。
読者ニーズと構成案を作るプロンプト

構成案づくりは、4手で進めます。まず、検索意図の整理→不足論点の洗い出し→構成の出力→人による絞り込みです。
1本のプロンプトで完成形を狙うより、工程を分けたほうが手直しは軽く済みます。
工程ごとにプロンプトを分けるのが基本形なので、順番どおりに打ってみましょう。
検索意図を洗い出す
最初のプロンプトでは、記事を書かせずに検索意図の洗い出しだけを頼んでください。
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あなたはSEOに詳しい編集者です。
キーワード「【キーワード】」で検索する方の顕在ニーズと潜在ニーズを、各3つ箇条書きで挙げてください。
想定読者:【読者像】
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返ってくる出力は、次のような形です。
- 顕在ニーズ:そのまま使えるプロンプト文例が知りたい
- 潜在ニーズ:書き直しのやり取りを減らしたい
顕在と潜在を分けて出させると、この後の構成が読者の疑問からずれにくくなります。
競合記事に不足している論点を挙げさせる
次のプロンプトでは、上位記事に足りない論点を挙げさせましょう。
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次は「【キーワード】」の上位記事の見出し一覧です。
【見出しを貼り付け】
共通して扱われている論点と、どこにも書かれていない論点を分けて挙げてください。
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OpenAIが公式に挙げているのは、明確な指示を書くことです。加えて、参照テキストを提供することもベストプラクティスに挙げられています。
ところが、資料を渡さずに聞くと一般論しか返らないのが実情です。したがって、見出しは必ず貼り付けましょう。
見出し構成を条件つきで出力させる
論点が出そろったら、条件をつけて構成案を出させます。
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前の2つの回答を踏まえ、「【キーワード】」の記事構成をH2・H3で出力してください。
条件:
– H2は【5】本以内、各H2にH3を【2〜4】本
– 見出しごとに、そこで答える問いを1行添える
– 一般論だけの見出しは入れない
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本数と条件を数値で指定すると、見出しの粒度のばらつきが減ります。
逆に、条件なしで頼むと、どこかで見た並びの構成案が返ってきがちです。
出てきた構成案を絞り込む
そのうえで、出てきた構成案を絞り込みましょう。
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次の構成案から、「【キーワード】」で検索する方が読まない見出しを削ります。
【構成案を貼り付け】
削る見出しと残す見出しに分け、それぞれ理由を1行で書いてください。
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理由まで書かせると判断の根拠が見えるので、取捨の速度が上がるでしょう。
ただし採用する見出しを最後に決めるのは人です。よって、AIの回答は案として扱ってください。
見出しごとに本文を書かせるプロンプト

本文は、見出しを1つずつ、素材と文体見本を添えて書かせると薄くなりません。
構成をまとめて渡すと、どの見出しも要約のような数行で終わりがちです。
そこで、次の4つの指示を組み合わせて、1本ずつ書かせてください。
1見出しずつ渡して書かせる
本文は構成を丸ごと渡さず、H3見出しを1つだけ指定して書かせるのが基本です。
「次の構成のうち、『(H3見出し名)』の本文だけを400字程度で書いてください。ほかの見出しの内容には触れず、結論から書き始める形にそろえます」
複雑なタスクをより単純なサブタスクへ分割する進め方があります。なお、OpenAIが公式に示す6つの戦略の1つです。思いつきの工夫ではありません。
一括生成だと、各見出しが数行の要約で終わりがちです。いずれにせよ、1見出しずつ渡した出力と読み比べてください。
素材を貼って事実を固定する
見出しごとの指示には、本文の根拠になる素材をそのまま貼り付ける工程を必ず入れます。
「本文は次の素材の範囲だけで書き、素材にない数字や固有名詞は使わず、不足があれば『要確認』と書き添えてください」
参照テキストを与える手順も、OpenAIの基本戦略のひとつです。同じく、明確な指示を書くことと並びます。
ところが、素材を渡さないまま書かせてはいけません。もっともらしい誤情報が、本文に混ざるおそれがあります。
数値や固有名詞は、自分で確認した一次情報から拾ってください。
文体の見本を渡してトーンをそろえる
トーンは、形容詞では伝わりません。むしろ自分が書いた文章を3〜5文そのまま見本として渡すほうが確実に伝わります。
「次の3文は掲載メディアの文体見本です。語尾のリズムと一文の長さをそろえ、同じ文末が2文続かないように本文を書いてください」
役割やトーンの指示は、先に固定しましょう。そのうえで、見本のような具体例をタスク側へ添えます。OpenAIの公式解説でも推奨された構成です。
「親しみやすく」といった形容詞だけでは、解釈が割れます。よって、見本の文章そのものを仕様書として渡してください。
続きを書かせるときの指示を添える
出力が途中で切れるときもあります。直前の最後の一文を引用して、その次から続けさせる指示を添えましょう。
「直前の出力の最後の一文『……』の次から、すでに書いた内容を繰り返さずに続けてください」
GPT-4oは、1回の応答で出せる量に上限があります。ちなみに、最大出力は16,384トークンです。
単に「続き」とだけ送ると、冒頭から書き直されたり内容が重複したりします。再開位置を、一文で指定してください。
AI活用の流れは、AIライティングの実践的な進め方でまとめています。
タイトルとリード文を作るプロンプト

タイトルとリード文は、本文が確定してから作るのが基本の順番です。
先に決めてしまうと、書き上がった中身とタイトルの約束がずれます。その結果、書き直しが増えていくでしょう。
続いて、タイトル・リード文・まとめ・よくある質問の4つを仕上げます。条件つきのプロンプトで、順に進めましょう。
タイトル案を条件つきで複数出す
タイトルは、1案ずつ書かせません。むしろ条件を付けて5案ほど出させ、その中から選ぶやり方にします。
条件を渡さないまま頼むと、どこかで見たような抽象的な案ばかりが並びがちです。
例:「次の本文を読み、記事タイトル案を5つ出してください。条件:全角30文字前後/対策キーワードを前半に置く/『徹底解説』『完全版』は使わない」と指示します。
文字数の指定は、自分の媒体の基準に合わせて書き換えましょう。本文で答えている内容とずれていないかを見て、1案に絞ってください。
リード文を本文の要約から作る
リード文は、本文の要約をAIに渡してから書かせるのが前提です。
本文を見せずに書かせると、記事に無い約束が混ざります。その結果、読者の期待を裏切ることになりかねません。
例:「次の本文をもとにリード文を書いてください。条件:200字以内/1文目は結論から書く/『この記事では〜を解説します』という書き出しは使わない/対策キーワードを2回入れる」と渡します。
返ってきた文の1文目が結論になっているかだけは、自分の目で確かめましょう。
まとめを結論と次の行動で構成する
まとめに入れる要素は、記事の振り返りと、読者が次に取る行動の2つです。
条件を付けずに頼むと、本文で説明していない話が終盤に現れ、読んだ方を迷わせるでしょう。
例:「次の本文をもとに、まとめを作成します。条件:300字以内/本文で触れた要点を3つに絞る/新しい情報は足さない/最後に読者が今日から取れる行動を1つ書く」と指示してください。
行動を1つに絞って書かせると、読み終えた方が次の一歩を決めやすくなるでしょう。
よくある質問と回答を作らせる
よくある質問には、向いている形があります。たとえば本文と対策キーワードを渡し、質問と回答をセットで出させるやり方です。
例:「次の本文と対策キーワードをもとに、読者が検索しそうな質問を5つ作り、それぞれ150字前後で答えてください。条件:本文に書いていない事実は書かない/回答は結論から書く」と伝えましょう。
回答に含まれる数字や手順は、公開前に必ず自分で確認するよう習慣づけてください。
また、H2やH3と中身が重なる質問は記事の重複になります。そのまま流用せず、作り直しましょう。
推敲と事実確認に使うプロンプト

仕上げの推敲は、4点に分けて指示してください。まず、冗長さ・表記ゆれ・根拠・読みやすさです。
- 冗長な表現と重複
- 表記ゆれと誤字
- 根拠のない断定
- 読みやすさの評価
まとめて「推敲して」と頼むと修正が浅くなります。観点を1回につき1つに絞ると指摘の精度が上がるでしょう。
冗長な表現と重複を削らせる
原稿を渡すときは、削除案だけを出させて、書き換えは自分の手で行ってください。
「次の原稿から、意味を変えずに削れる語句と、ほかの見出しと内容が重なる箇所を抜き出し、該当箇所と削除案を表にしてください」と指示します。そうすれば、判断材料だけが手元に返ってきます。
もっとも、全文の書き直しは頼まないでください。削るついでに、数字や条件まで書き換えられることがあります。差分を追える形を選びましょう。
重複が出やすいのは、別の見出しで同じ説明を二度している形です。実は、同じ語の繰り返しよりも見つかりにくくなります。
そのため、構成全体を一度に渡して重複を判定させるやり方が向くでしょう。
表記ゆれと誤字を検出させる
表記ゆれの検出は、判断基準となる表記ルールを先に渡すところから始めます。
「次の表記ルールに従い、原稿内のゆれと誤字を検出してください。修正はせず、箇所・現在の表記・統一後の表記を表で出してください」という形が使いやすいです。
ルールを渡さないまま頼むと、一般的な用字用語に沿って直されます。したがって、媒体の指定表記と食い違うでしょう。
送り仮名や全角半角の方針も、一緒に貼り付けてください。
なお、修正済みの全文を返させないのが要点です。表で受け取れば、どこがどう変わるのかを1行ずつ確かめられるでしょう。
根拠が示せない記述を洗い出させる
根拠の確認も、任せられます。たとえば出典が示せていない断定を洗い出させるところまでです。
「次の原稿から、出典がないまま断定している記述を列挙し、確認すべき情報の種類を書き添えてください」と指示しましょう。そうすれば、疑うべき場所が絞り込めます。
注意したいのは、出典の扱いです。さらに、実在しない出典やURLを作って提示することもあります。
リンク先を開き、公式サイトや官公庁の一次情報で数字と日付を確かめましょう。とはいえ、この作業は書き手自身の仕事として残ります。
最後に、事実確認の代行ではなく、チェックすべき箇所の絞り込み役として役割を分けましょう。
読みやすさを観点ごとに評価させる
読みやすさは「読みやすくして」と伝えても届きません。そのかわり、評価する観点を指定して採点させます。
観点ごとに、5段階で評価させましょう。一文の長さ、結論が段落の先頭にあるか、専門用語に初出の説明があるか、といった軸です。
加えて、点を下げた理由と修正案まで書かせる形が扱いやすくなります。
OpenAIが公式のベストプラクティスとして挙げているのは、複雑な作業の分割です。よって、より小さなサブタスクに分けましょう。観点を分けた採点は指摘がぶれにくい進め方になります。
ただし、点数そのものは目安に過ぎません。評価を下げた理由の側を読んで、直す箇所を決めましょう。
思ったとおりに出力されないときの直し方

思ったとおりに出力されないときは、プロンプト全体を書き直さないでください。症状ごとに足す一文を決めておくと早く直せます。
| 症状 | 原因 | 足す一文 |
|---|---|---|
| 内容が一般論 | 素材を渡していない | 貼った資料の範囲だけで書いて |
| 文字数が合わない | 依頼の範囲が広い | この見出しだけを書いて |
| 出力が止まる | 一度の依頼が長い | 止まった箇所の続きから書いて |
続いて、3つの症状ごとに直し方を確認していきましょう。
内容が一般論のときは素材を足す
内容が一般論になるのは、ChatGPTが手元の素材を持っていないためです。
OpenAIのベストプラクティスを見てみましょう。実は参照テキストを提供することが、6つの戦略の1つです。
取材メモや公式サイトの記述、自社の実績値を用意します。いずれにせよ、記事に載せたい具体を先に貼るのが最短です。
そのうえで「貼った資料の範囲内だけで書き、資料にない数値は書かないで」と一文を足してください。
素材があれば、検索すれば分かる話の言い換えから抜け出せます。
文字数が合わないときは見出し単位に区切る
文字数がずれるときは、記事全体をまとめて依頼しません。そのかわり、見出し1つずつに区切って書かせます。
ChatGPTは文字ではなくトークンという単位で文章を処理するので、日本語の「◯文字で」という指示は必ず守られるとは限りません。
また、OpenAIもサブタスクへの分割戦略を示しています。複雑なタスクほど、H3単位で依頼してください。
「この見出しだけを300字前後で」と、範囲を狭めましょう。ずれは、手直しできる幅に収まります。
見出しごとの依頼なら、あとから足し引きする手間も減らせるでしょう。
出力が途中で止まるときは続きを指示する
出力が途中で止まっても、最初から書き直させません。「止まった箇所の続きから書いて」と、そのかわり送りましょう。
モデルには、1回の応答で出せる上限があります。ちなみに、GPT-4oの最大出力は16,384トークンです。
もっとも、ChatGPTの画面上でどんな条件で止まるかまでは、公式に公開されていません。
長い記事を一度に書かせるほど上限に近づくので、見出し単位の依頼に戻してください。
作り直すと、前半の表現まで変わってしまいます。続きだけを指示して差分を足すほうが、早く仕上がるでしょう。
まとめ|工程を分ければプロンプトは使える
記事作成のプロンプトは、1本の万能な呪文ではありません。工程ごとに分けて渡したほうが安定するでしょう。
準備・構成案・本文・仕上げと、役割を区切ります。そして手元の素材と出力形式をセットで渡すのが基本形です。
さらに、表や箇条書きといった出力形式まで指定すると、書き直しの往復が減ります。
うまくいかないときに、プロンプトを長くする必要はありません。工程を細かく割ってください。
最初に、構成案づくりのプロンプトを1本コピーします。いま抱えている記事で、試してみましょう。